大阪・関西万博の会場にて、障害のある人々の多彩な文化芸術表現を世界に発信する国際フェスティバル『ここに私が、(そして)あなたは… 障害者の文化芸術国際フェスティバル』が2025年10月8日(水)~11日(土)まで開催されます。
主催は、一般社団法人全国手をつなぐ育成会連合会。障害のある人々の自由で多彩な文化芸術表現を世界に発信するとともに、誰もが“旅”を通して芸術にアクセスできる社会を目指す「文化芸術ユニバーサル・ツーリズムプロジェクト」の一環として実施されます。
フェスティバル開催の背景
この取り組みは、障害のある人々の芸術活動を支援するために2020年から全国7ブロックで実施された「日本博を契機とした障害者の文化芸術共同創造プロジェクト」を土台に展開。2023年以降は、全国の障害当事者団体・支援者団体とともに、交通機関・自治体・福祉事業者との連携を深め、「誰もが・いつでも・どこへでも」文化芸術にアクセスできる環境づくりを進めてきました。しかし、いまだに「障害」を理由に芸術や旅行を諦めざるを得ない人がいる現実も明らかになっています。そこで、『ここに私が(そして)あなたは…』というメッセージに託し、今回の万博を舞台に“魂の表現”を世界へ届けるプログラムを展開。日本の障害のある人々の文化芸術を世界に紹介するとともに、万博会場と全国各地を結ぶ「文化芸術ユニバーサル・ツーリズムプロジェクト」として、万博に訪れる海外の人々を地方へ誘致し、奥深い地域の魅力を体感する機会を創出していきます。また、能登半島地震で被災した北陸地域の復興支援プログラムも予定されており、文化芸術を通じて被災地と世界を繋ぐ試みも行われます。総合プロデューサーは、元NHKで文化事業に深く関わってきた牧野望氏。障害のある出演者たちが“確かな表現者”として登場する、感動と交流の4日間です。
舞台芸術パフォーマンス
<10月8日~10日、会場:EXPOホール「シャインハット」>
日本遺産「石見神楽(桑の木神楽会)」プロローグパフォーマンス
10月8日(水)18:00~

島根の社会福祉法人いわみ福祉会の余暇活動から生まれた、障害者が中心となって舞う郷土芸能・石見神楽。艶やかな衣装と迫力ある舞が織りなすステージは、伝統継承の新たな形と自己表現の可能性を鮮烈に提示し、観る者の心を揺さぶります。
「コンドルズ×ハンドルズ」コラボレーションパフォーマンス
10月9日(木)17:00~

撮影:HARU
彩の国さいたま芸術劇場芸術監督の近藤良平氏が率いる「コンドルズ」と障害者パフォーマンス集団「ハンドルズ」とのセッション。多様な身体が織りなす革新的なダンスステージです。
DJ OSSHY(オッシー)presents「インクルーシブ・ディスコ」
10月10日(金)15:30~


NHKはじめ様々なメディアで話題のDJ OSSHYによる、「ユニバーサル・ディスコ©︎」の万博特別バージョン。障害特性を超えた車椅子ダンスやダンス・音楽・ファッションがクロスオーバーするパフォーマンスも融合した“全員主役”のダンスフロアを創出します。
体験型プロジェクト
<10月9日~11日、会場:ギャラリーWEST>
知る:展覧会『アバンギャルドですが、なにか』
キュレーター・黒澤浩美氏(株式会社ヘラルボニーCAO)による、障害者アートの前衛展。障害者支援から生まれたプロダクツの展示も同時開催。
手にする:グッズ・図録の販売
インクルーシブデザインを取り入れたグッズや出品作家の図録等を販売。作品を“持ち帰る”体験を提供。
満腹になる:農福連携キッチンカーのフードコート
障害者が生産や提供に関わった、安全で美味しい軽食を提供。今年収穫されたばかりの新米も登場予定。
持ち帰る:感動と出会いを「未来社会のデザイン」として心に刻む
フェスティバルを通じて、多様な人々が共に生きる「未来社会のデザイン」を体感。心に残る、未来への価値観を創造する。
開催概要
期間:2025 年10月8日(水)~10月11日(土)
会場:大阪・関西万博会場内 EXPOホール「シャインハット」、ギャラリーWEST
主催:一般社団法人全国手をつなぐ育成会連合会、独立行政法人日本芸術文化振興会、文化庁
協力:障害者の文化芸術活動を推進する全国ネットワーク
連携・協働:障がい者の文化芸術活動推進知事連盟
協働:障害者の文化芸術国際フェスティバル・2025 大阪・関西万博プロジェクト協働創造コンソーシアム
閉幕まで残りわずかとなった大阪・関西万博。障害の有無を超え、多様な人々が共に生き、表現し、支え合う「未来社会のデザイン」をこの機会にぜひ体感してみては?