グローバル化が進む現代において、若い世代が海外での経験を積むことは将来の選択肢を広げる上で非常に重要です。しかし、日本の高校生や大学生の留学者数は減少傾向にあります。
文部科学省や国際的な統計機関のデータによると、高校生の3ヶ月以上の留学者数、および大学生・専門学校生の長期留学者数は減少の一途をたどっています。


その最大の要因として挙げられているのが「経済的な壁」です。調査によると、高校生の80%、大学生の84%が、留学をしない理由として「経済的な余裕がないこと」を挙げています。

一方で、日本の観光産業はインバウンド需要の回復により、語学力と実務能力を兼ね備えた人材が不足しており、2035年には約211万人の人材不足が予測されるなど、採用難が深刻化しています。

こうした「若者の経済的な留学障壁」と「観光業界の人材不足」という2つの社会課題を解決すべく、株式会社バンタンは2026年2月3日(火)、都内にて「バンタン外語&ホテル観光学院 開校発表会」を開催。ワーキングホリデー制度を正規のカリキュラムに組み込むことで、経済的負担を抑えながら実践的な学びを得られる新スクールを2027年4月に開校することを発表しました。
【株式会社バンタンについて】
1965年に創立。「世界で一番、社会に近いスクールを創る」をビジョンに掲げ、現役で活躍するプロフェッショナルによる講師陣、長期インターンシップなどの「実践教育」を通じて即戦力となる人材を育成しています。
ファッション、ゲーム、調理、美容、プログラミングなど多岐にわたる分野で全13スクールを展開し、これまでに約21万人以上の卒業生を輩出。KADOKAWAグループの一員として、N高等学校・S高等学校との提携により、専門スキルと高卒・大卒資格の同時取得も可能にしています。
「稼ぎながら学ぶ」新スクール『バンタン外語&ホテル観光学院』
発表会では、株式会社バンタン取締役の吉岡忠樹氏より、新スクールの詳細が語られました。
『バンタン外語&ホテル観光学院』の最大の特徴は、海外で働きながら滞在費を補える「ワーキングホリデー制度」を教育カリキュラムの中核に据えている点です。

ワーキングホリデーを「ワーキングスタディ」へ
従来のワーキングホリデーには、「現地での就労先が見つからない」「語学力が伸び悩み、ただの思い出作りで終わる」「帰国後の就職活動に遅れが出る」といった課題がありました。

『バンタン外語&ホテル観光学院』ではこれらを解決し、キャリアに直結させる「ワーキングスタディ」という新しい枠組みを提供します。
<ワーキングスタディのポイント>
就労先の確約:提携エージェントを通じ、渡航前から生徒のレベルに合った就労先(有名ホテルやローカル企業など)を紹介・面談設定を行います。
語学力の向上:日本での事前学習に加え、現地での語学学校通学、さらに就労中もオンライン補講を実施し、着実なスキルアップを図ります。
キャリア直結:在学中のカリキュラムとして渡航するため、休学の必要がなく、同級生と同じタイミングで新卒として就職活動が可能です。

留学費用の負担を大幅に軽減
『バンタン外語&ホテル観光学院』のモデルケース(専門部3年制・オーストラリア・10ヶ月滞在)の試算によると、現地での収入見込みが約355万円に対し、渡航費や生活費を含むワーキングホリデー費用総額は約323万円。現地で収入を得ることで、トータルの収支がプラスになる可能性もあり、留学における経済的な不安を解消できる設計となっています。一般的な大学にて留学した際の学費(平均700万円+生活費)と比較しても、圧倒的に費用を抑えることができます。




プロフェッショナルな講師陣と展開エリア
講師陣には、外資系ホテルの現役マネージャーや、著名な英語コーチ、企業のブランドマネージャーなど、業界の第一線で活躍するプロフェッショナルを迎えます。

開校は2027年4月に東京校と大阪校、翌2028年4月には名古屋校を予定しており、全国の主要都市で学びの場を提供します。
<設置コース>
高等部(3年制):国際ホテル観光専攻/英語・コミュニケーション専攻/韓国語・コミュニケーション専攻
※高等部は年齢制限のためワーキングホリデーではなく、約3ヶ月の短期留学(ニュージーランドまたは韓国)となります[スライド32]。
専門部(2年制/3年制):上記同様の専攻展開。
※ワーキングホリデーは3年制コースの2年次に実施。
大学部(4年制):上記同様の専攻展開。

実践的な学びを支える提携企業
本スクールの理念に賛同し、ワーキングホリデーのサポートや国内インターンシップで提携する各社からも、期待の言葉が寄せられました。
■株式会社リアブロード(ワーキングホリデー提携)
「スマ留」を展開するリアブロード代表の神田慎氏は、昨今話題の「出稼ぎ留学」におけるトラブル(仕事が見つからない、劣悪な環境など)に触れ、「我々のネットワークを駆使し、渡航前から『仕事探しの不安』を払拭します」と強調。オーストラリア、カナダ、ニュージーランドの3カ国で、シェラトンやハイアットといった有名ホテルからローカルカフェまで、生徒にマッチした就労先を紹介・面接確約までサポートすることを約束しました。

■IHGホテルズ&リゾーツ IHG・ANA・ホテルズグループジャパン
COOの飯沼潔人氏は、国内でのインターンシップ受け入れに加え、同社のオンライン学習プラットフォーム「IHGアカデミー」を無償提供することを発表。「次世代のキャリア育成に最大限貢献したい」と述べ、インターコンチネンタルやインディゴなど多様なブランドでの学びの機会を提供します。

■ハイアットグループ
ハイアット セントリック 銀座 東京の人材開発部長 田中まゆみ氏は、同社のキーワードである「ケア(思いやり)」について説明。「個性を大切にし、自分らしくいられる場所を提供する」というカルチャーのもと、沖縄のリゾートから東京のライフスタイルホテルまで、幅広いブランドで学生を受け入れ、「真のグローバル人材」の育成をサポートすると語りました。

■マリオット・インターナショナル
日本地区採用担当部長の大野裕子氏は、世界最大級のホテルチェーンとしての強みを活かし、ザ・リッツ・カールトンやウェスティンなどトップブランドでのインターンシップ機会を提供することを表明。「未来のホスピタリティ業界を担う皆さんにたくさんの投資をしたい」と、新スクールとの連携に強い期待を示しました。

スペシャルゲスト:藤本美貴さん「親としても背中を押したい」
後半のトークセッションには、タレントであり3児の母でもある藤本美貴さんが登壇。「ワーキングホリデーにはずっと憧れがあったんですが、30歳までという年齢制限を知ってショックを受けました」と笑いを誘いつつ、母親目線で留学事情について語りました。

留学費用の平均が「700万円+生活費」というデータを見せられると、「いや、高い。学費だけでこれだと、その後の生活費もかかりますもんね。3人行きたいってなったら……現実的に考えられない」と驚きの表情。
しかし、ワーキングホリデーを活用して費用を抑えるバンタンのモデルについては、「だいぶお安くなりますね! 現地で働きながら学べるのは素晴らしい」と感心した様子でした。
また、就労先の紹介やサポートがある点について、「『こういう仕事がしたい』と言っても探し方がわからないこともある。場所が決まるまでサポートしてもらえるのは、親としてめちゃめちゃ嬉しいし安心です」とコメント。
自身も10代から芸能界で活動してきた経験を踏まえ、「現場で学ぶのが一番早い。学校で学んだことと現場が違うこともあるので、実践で学べるのは素晴らしいと思います」と、新スクールの実践教育に共感を示しました。
最後に、「親としてはチャレンジさせてあげたいけど、海外となると不安や費用の面で諦めることも多い。でも、このプログラムなら安心して預けられると思うので、ぜひ検討してみてほしいですね」と、世の親御さんや若者に向けてエールを送りました。
リアルな現場を再現! ワーキングホリデー模擬体験
発表会の第二部では、実際のカフェでの就労シーンを想定した「ワーキングホリデー模擬体験」が行われました。

バンタン外語&ホテル観光学院の特別講師に就任したセレン先生の指導のもと、生徒役の参加者が外国人客への接客に挑戦しました。
模擬授業では、単に注文を取るだけでなく、お客様との「スモールトーク(雑談)」が重要視されました。「今日は仕事が忙しくて眠いんだ」というお客様に対し、「コーヒーが必要ですね」「日本の企業で働いているんですか?」と会話を広げたり、観光客役のお客様に近隣のおすすめスポットを紹介したりと、マニュアル通りではない臨機応変なコミュニケーションが飛び交いました。
セレン講師は「オーダーを聞き取るだけでなく、笑顔や振る舞い、そして雑談力が店員としてのスキルになる。テキストだけでは学べない、現場ならではの体験が重要」と解説。

参加した生徒たちも、「教科書では学べない、笑顔やジェスチャーで乗り切るコミュニケーションが学べた」「実際に英語を使って話す機会は貴重で、経験値が上がった」と、実践的な学びの手応えを口にしていました。
「経済的な理由」で海外への挑戦を諦めてほしくない──。そんな想いから生まれた『バンタン外語&ホテル観光学院』。ワーキングホリデーを単なる「休暇」ではなく「学びとキャリアの場」へと昇華させ、費用を抑えながら実践力を身につけるこの新しいモデルは、日本の若者が世界へ羽ばたくための大きな滑走路となることでしょう。観光立国を目指す日本において、現場を知り、世界を知る人材がここから数多く輩出されることが期待されます。