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「終活」について普段から家族と話し合おう ニチリョクが『家族と終活を話し合う日』制定記念セミナーを開催

『●活』という言葉をいろんなところで耳にするようになって久しいですが、その中でも特に重たい響きを持つと記者個人が感じているのが『終活』。やはり、“死”という人生最期の時のために準備・活動するということは、自分のそれまでの人生をまとめ上げる総決算的に意味合いもあって、ほかの『●活』とは比べられないものだと思うのです。

終活といえば、一般的には自分の死後に家族が困らないように身辺整理をしたり、遺言状をしたためたりという自身だけの活動だとイメージしがちですが、実はそれだけでは正解とはいえないようです。というのも、いざ自分が亡くなった後に家族が蓋を開けてみると「えっ!? どういうこと?」「お父さん(お母さん)、何を考えているの?」といった行き違いが発生することが実に多いから。また、亡くなった方の銀行口座は死後すぐに凍結されてしまうため、葬式の費用を用意していたとしても引き出せず、結局は遺族が支払うことに、なんてケースもよく聞きます。

このような事態を引き起こさないようにするために必要なのは、高齢期になったら家族といっしょに終活を行うということ。普段から話し合っていれば「お父さん(お母さん)は、自分が死んだ後にこうしてほしいんだよね」「そっかぁ、お父さん(お母さん)わかったよ」なんて感じで重苦しい雰囲気にならずに双方納得できる用意ができるのです。

そんな中、お墓・葬儀・終活などシルバーファミリーコンサルティングサービスを提供する株式会社ニチリョクは、毎年2回、春の彼岸の入りの日と秋の彼岸の入りの日(今年は9月19日)を「家族と終活を話し合う日」の記念日として制定、一般社団法人 日本記念日協会より正式に認定を受けました。そしてそれを記念して10月17日、都内某所にて家族で「終活」の話をするきっかけ、親子が「終活」について話すべき「タイミング」、そして伝わる「話し方」についてのセミナーが開催されました。

会場には多くの参加者が集まり、終活について真剣に耳を傾けていました。

ニチリョク株式会社 常務取締役 営業サポート本部長の尾上正幸さんは、年間50本もの公演を行う終活マイスターの第一人者。「今回のセミナーで何かしらのヒントをもって、ちょっと日常と話してみようかという気持ちになってほしい」と冒頭の挨拶で語りました。

『家族と終活を話し合う日』制定記念セミナーで講師を務めたのは、株式会社ニチリョク 代表取締役社長の三浦理砂さん(左)と、家族信託コンサルティングの専門家である株式会社ファミトラの藤井勇希さん。

三浦社長は「家族との日々のコミュニケーションの中で自身の意志・希望を伝えておくことが大切」と参加者に訴えました。

「子ども世代から親に投げかけることで、両者の希望をすり合わせておくことが重要」と語る藤井さん。

本人だけでなく、家族もいっしょに終活に取り組まなければならないことを今回のセミナーで教えられ、参加者に混じってそれを聞いていた記者は大きな焦りを感じました。というのも、記者の両親はともに80代。とくに86歳の父は先日入院する際に、担当医から「今回入院したら、もう家には帰れないと思ってください」と言われるほど末期的状態なのです。でも日々の介護に明け暮れて、父と話し合いなどしたことがありません。いや、もしかしたらお互いにそんな話をするのが怖くて目を背けているのかもしれません。最期の時までに、父が何をしたいのか、死後にどうしてほしいのか、そして遺される私たち家族が父の望みを叶えるにはどうすればいいのかを、膝を交えてじっくりと話し合いたいと思いました。