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パーソルHD、勤労感謝の日に合わせて“名もなき名仕事”を表彰する「#これ誰にお礼⾔ったらいいですか贈呈式」を開催

パーソルホールディングス(以下、パーソルHD)は、「勤労感謝の日」に合わせて2025年11月20日(木)から24日(月)まで原宿のECO FARM CAFE 632にて「#これ誰にお礼言ったらいいですか展2025」を開催中。初日はメディア向け内覧会が行われ、より多くの共感を集めた“名もなき名仕事”を表彰する「#これ誰にお礼⾔ったらいいですか贈呈式」が実施されました。

勤労感謝の日を「名もなき誰かのいい仕事」への感謝を伝え合う日に

まず始めに、パーソルHD ウェルビーイング推進室室長の中山由紀氏が登壇し、プロジェクトの概要や企画の背景を説明しました。

パーソルHDは約50年前に創業し、当時まだ活躍の場が限られていた優秀な女性たちに「働く機会」を提供するために、人材派遣事業からスタートしました。現在は働くことに関わるあらゆるサービスを幅広く展開しており、「はたらいて、笑おう」というビジョンを掲げて活動しています。

そんななか、近年はウェルビーイングという概念が注目されていて、「働く人々が世界中でウェルビーイングを実感できるよう、その実現に向けて取り組んでいる」と中山氏は話しました。

パーソルHDがアメリカの世論調査会社・ギャラップと連携し、全世界150カ国地域を対象に働くウェルビーイングについての調査を行ったところ、「日々の仕事に喜び楽しみを感じているか」という質問に対し、日本は140カ国中104位と、日本の状況はあまり高くない状況だといいます。

一方で、「自分の仕事が人々の生活をより良くすることにつながっていると思うか」という仕事の有意義性に関しては、全体で33位と約80%の方がポジティブな回答をしているというのが日本の特徴だと中山氏は述べました。

「目の前の仕事が大変だったり、苦しい瞬間があったとしても、『自分がやっていることの仕事の意味』とか『誰かの役に立ちたい』という思いを、日本人自身がすごく感じているというのが今回の調査結果で明らかになりました。この気づきをきっかけに生まれたのが、『「#これ誰にお礼言ったらいいですか』のプロジェクトです」(中山氏)

また、SNS上には「この仕事いいな」「こんなことが起きた」といった、仕事が届いた先の人の気持ちもすごく溢れていることに気づいたのが企画の発端となり、3年前からプロジェクトが開始したとのことです。

中山氏は京王線の車掌が路線ごとにアナウンスの声のトーンを変えたり、一言メッセージを添えたりするのがSNS上で話題になっている例を挙げました。「毎日乗っていて元気が出る」「車掌は誰なんだろう」という声がSNSに溢れるなか、プロジェクトメンバーが感謝の声を届けるために取材しに行き、乗客から届いた「ありがとう」の声を本人に伝えると、とても喜んでくれたそうです。

「23日の勤労感謝の日に向けて、どうしても華やかな仕事だけにスポットが当たりがちですが、普段あまり注目されない“名もなき誰かのいい仕事”に対して、『ありがとう』とお互いに伝え合える1日にしたい。そんな思いでプロジェクトメンバーは活動しています」

“名もなき名仕事”を表彰する贈呈式

続いては、より多くの共感を集めた“名もなき名仕事”を表彰する「#これ誰にお礼⾔ったらいいですか贈呈式」が執り行われ、約4,000件以上のお礼が集まっている中から「あっぱ礼賞」「ファインプ礼賞」「おつか礼賞」の各賞に選ばれた企業・⼈への表彰が⾏われました。

あっぱ礼賞|⽇本トイザらス株式会社

▼受賞理由

「ホスピタリティ溢れるアイデアには、SNS上でも多くの賞賛の声が上がっており、「子どもたちの夢を守り抜く」という強い使命のもと、その実現のために細部に至るまで徹底したコミュニケーションが展開されています。

そのひたむきな努力と子を持つ親の皆さんに与えた感動に対して、心よりのあっぱれを称し、『あっぱ礼賞』を贈ります」(中山氏)

壇上には⽇本トイザらス株式会社 マーケティング本部 ブランドコミュニケーション部⻑の⽴原俊久⽒が上がり、受賞コメントを次のように発表しました。

「クリスマスに子どもたちがサンタさんへ手紙を書ける『サンタポスト』の取り組みは今年で7年目になりますが、ここまで継続できたのは、社内外の多くの方々の協力とお客様の支持をいただいたからこそだと考えております。クリスマスシーズンに入っても、家族の最高なクリスマスをサポートができるように万全な体制で臨みたいと思っています」

サンタポストのキャンペーンは、今年も日本全国のトイザらス・ベビーザらスの各店舗で、11月7日から12月25日まで「サンタポスト」が設置されていて、子どもがサンタへのお願いごとやメッセージを書いて投函できるようになっています。

今年は新たな試みとして、サンタさんへの手紙をポケモンデザインのハガキで書いてポストに投函すると、先着でトイザらスオリジナルのポケモン「ゼラオラ」のステッカーがもらえる内容になっているとのこと。

ファインプ礼賞|株式会社スターフライヤー

▼受賞理由

「亡くなったご主人の納骨のため、ご遺骨を持って帰省されたお客様に対し、手荷物検査や機内での心温まるコミュニケーションを通じて、ご遺族の悲しみに深く寄り添い、形式的な対応を超えた真のホスピタリティを発揮されました。その客室乗務員の優しさに対して、心より感謝の意を表します」(中山氏)

担当した客室乗務員はフライトのため欠席され、今回駆けつけたのはスターフライヤーのサービス全般を管理している株式会社スターフライヤー 経営企画本部 経営戦略部 CX・CS 推進室⻑ 辻安希⼦⽒。

「スターフライヤーは2006年に就航し、来年でちょうど“成人式”を迎える年。そのタイミングで今回の素晴らしい賞をいただけたのは、とても社員の励みになっている」と喜びのコメントを述べました。

同社では業務の実質要領はあるものの、サービスのマニュアルは存在していないそうです。こうしたなか、社員は入社時から「企業理念やブランドの勉強にかなり時間をかけている」と辻氏は説明しました。

「スターフライヤーのブランドコンセプトは『感動のあるエアライン』であり、その実現のために社員一人ひとりが意識しているのは、“スターフライヤーらしさの追求”です。お客様の立場に立って想像し、自ら考え行動すること。私たちはこれを『考えて動く』と表現していて、単なる行動ではなく、お客様に喜んでいただけるサービスを自発的に考え、実践することを重視しています」

また、社員のモチベーションを高めるうえで、「ハッピーボイス(HV)」を最大限に活用しているそうです。

これは、「お客様からのお褒めの言葉や感謝、お礼」といったポジティブなフィードバックを表しており、ハッピーボイスはすべて社長が目を通し、その業務に携わった社員一人ひとりに対して、社長の直筆サイン入りの感謝状を発行し、直接的に貢献を称えているとのこと。このような褒める文化や全社での成功体験を共有する取り組みの根底には、「1人の100歩よりも、100人の1歩を大切にしよう」といった思想があると辻氏はいいます。

一人の優秀な社員が手柄を立てるのではなく、組織全体が風通しよく連携することでお客様からハッピーボイスをいただくことで「組織全体がハッピーになる」という考え方があることで、組織全体の相互理解を深める効果を生んでいるのです。

おつか礼賞|NTT タウンページ株式会社

▼受賞理由

「1890年の電話サービス開始とともに始まり、35年にわたり人々の生活を支えてきた職業別電話帳『タウンページ』を発行されてきました。2026年3月末での発行終了に際し、その役割は『iタウンページ』へ引き継がれますが、紙版のサービス終了が報じられた際、SNS上にはそのサービスにまつわる温かい記憶や暮らしの隣にあった思い出が数多く語られました。

人々の心に深く刻まれた、その偉大な足跡に対し、心からのお疲れ様でしたというねぎらいを込めて『おつか礼賞』を贈ります」(中山氏)

NTT タウンページ株式会社 企画部⻑の⻄村和⼰⽒が登壇し、受賞についてこのように感想を述べました。

「2026年3月末をもって、タウンページの発行と電話番号案内の『104番サービス』は終了することとなりました。当初は、ただ静かに幕を閉じるのかなと少し寂しく感じていたのですが、多くの方々がこれまでの思い出や感謝の声をSNSなどでシェアしてくださったおかげで、こうして晴れの舞台で賞をいただくことができ、媒体としても注目を集める機会になったと感じています。この場を借りて、長年ご愛顧いただいたすべての皆さまに心から感謝申し上げます」(⻄村氏)

昨年7月に事業終了の発表を行った際には、コールセンターや営業を通じて「今までありがとう」「なくなるのは寂しい」といった温かい声が多く寄せられたとのこと。そうした反応を受けて、「この事業を通じて、社会インフラの一部を支えてきたという実感が湧き、テレビや新聞でも事業終了が取り上げられたことも、一定の社会的貢献につながったのでは」と⻄村氏は語りました。

「紙の電話帳は終了してしまうが、事業の本来の使命である『地域のお客様と企業・利用者をつなぐ』という役割は変わらない」

そう話す⻄村氏は、最後にタウンページの今後の展望を示しました。

「iタウンページは今後もサービスを進化させていくために、PCやスマホからの検索だけでなく、無意識のうちに検索結果が表示される仕組みづくりも進めています。また、AI時代に対応するためAI検索や音声操作に対応したサービスも検討中で、引き続き地域社会に貢献できるサービスを展開していく予定です」

私たちの日常の中に溢れている、素晴らしい仕事とそれに携わる方々への感謝を、この機会にもう一度意識してみませんか。その答えを探すことが、働くすべての人々にとっての喜びにつながるはずです。

「#これ誰にお礼言ったらいいですか展2025」
https://www.persol-group.co.jp/sustainability/well-being/thanks/