寒暖と暖流が交わる三陸・常磐は“世界三大漁場”のひとつとして知られ、新鮮な海の幸はもちろん、職人の技が光る水産加工品の宝庫。そんな三陸・常磐の水産物の魅力と美味しさを生活者に広く伝えるため、「復興水産加工業販路回復促進センター」は11月1日(水)~11月30日(木)までの期間、関東有数の長さを誇る商店街である戸越銀座商店街とコラボし、三陸・常磐の海の幸を使った“うみ”の“うまいもの”を提供する『三陸・常磐うみうまフェアin戸越銀座商店街』を開催しています。商店街内のフェア参加店はなんと30店舗!各店舗が三陸・常磐の水産加工品の魅力を生かした、戸越銀座商店街ならではのオリジナルメニューを考案し、期間限定で提供しています。今回、筆者はフェア開催1週間を迎えた11月8日(水)のランチタイムに戸越銀座商店街を訪れてみることにしました。
戸越駅から戸越銀座商店街へ向かうと、商店街にはCMキャラクター“うみうまキャプテン”でお馴染みの戸塚純貴さんを起用した横断幕やフラッグで彩られ、『三陸・常磐うみうまフェア』を盛り上げていました。
まず伺ったのは『中華料理 百番』。こちらは戸越駅A3出口から信号を渡り、戸越銀座商店街に入ってすぐの中央街に位置します。店頭にはテイクアウト用のお弁当や総菜が並び、“THE町中華”という雰囲気!長年地元に愛され続けている中華料理屋です。こちらでいただける“うみうまメニュー”は、東茨城郡大洗町の「カキフライ」を使用した『大粒カキフライのチリソース』。単品注文は4粒で1,280円(税込)で提供されていますが、お昼の定食では3粒、晩酌セットでは2粒でも注文可能なメニューが用意されています。
お昼の定食メニュー。「選べるB定食」と「選べるC定食」では『大粒カキフライのチリソース(3粒入り)』を1品として選べます。
終日昼から頼める晩酌セットは、飲み物とお料理2品、餃子か春巻きがセットで1,980円と魅力的。ビールで一杯やりたい気持ちを抑え、筆者は『大粒カキフライフライチリソース』を1品として選べる「選べるB定食」を頼むことに。
提供されてびっくりのこのボリューム!こちらの定食、超お得な定食だったのです!選んだ1品にライス、さらに「半ラーメン」or「スープ・サラダ・付け合わせ」を選べ、デザートまで付いて1,100円(税込)。単品だと4粒で1280円のところ、こちらは3粒にこれだけついて…お得過ぎます!
そしてなんといってもこのカキフライの一粒が予想以上に大きい。熱々のチリソースが絡んで見るからに美味しそう。一口頬張れば甘辛いチリソースをまとった衣の中から海の香りたっぷりの牡蠣の旨みが溢れ出てきます。衣がチリソースと絡んでとろっとそして所々カリッと、そこへ牡蠣がとろける食感も楽しい一品。そしてなんとも白飯が進みます。大勢でいろいろな中華料理を頼むときは単品で、ランチタイムは断然この「選べるB定食」がおすすめです。
ご主人にお話を伺うと、「元々エビのチリソースや白身魚のチリソースが人気。そのためメニュー開発もスムーズだった。また、加工されたカキフライを使用するため調理しやすく、注文から提供までの時間が早いのもポイント。単品、定食、晩酌セットそれぞれ、1日2,3回注文が入る人気ぶり。お客さんの反応次第で今後もメニューに取り入れたい」とのこと。
ぜひ次回は晩酌セットで、生ビールとこの大粒カキフライチリソース、さらに餃子や炒めものなども楽しみたいなと思いました。
店名:中華料理 百番
住所:品川区戸越1-15-15
TEL:03-3781-3791
営業時間:11:00~15:00/17:00~21:30
店休日:月曜日
商店街を戸越銀座駅方面に向かい、次に伺ったのは『三善(さんぜん)寿司』。
こちらは戸越銀座駅からすぐの商栄会側にあります。回らないお寿司屋さんにドキドキしながら入店した筆者ですが、一歩入るととてもアットホームな雰囲気。
日替わりランチの海鮮漬け丼1,000円(税込)などリーズナブルなランチメニューも豊富で、この日も多くのお客さんで賑わっていました。
こちらでは青森県八戸市の「ボイルほたて貝開き」と、宮城県石巻市の「お刺身わかめ」を使用した『三陸帆立と若布の柳川風』780円(税込)を夜の時間帯のみ提供しています。今回は取材のため特別に作っていただきました。ほたてとわかめの食感を残しながらさっと煮て玉子でとじた一品。グツグツと煮立った柳川用の土鍋で提供され、見た目にもテンションが上がります。
磯の香り、塩味と旨みがたっぷりと出た濃厚な味で、これは日本酒が飲みたくなる!ボイルほたてもプリプリで、肉厚なわかめの食感もよく、壁に貼られた日本酒メニューを眺めほろ酔い気分を想像しながらいただきました。
ご主人にお話を伺うと、「夜は生ものの提供が多い中、今回のメニュー開発では火を通した温かい一品にしようと考えた。お客さんの反応も上々で、この1週間で1日当たり3,4個出ている。寿司屋なので、普段からも三陸・常磐の海の幸である牡蠣やほっき貝など扱っているが、水産加工品をメニューに加えるのは今回初めて。今後もメニューに加えられたら…」とのこと。
三善寿司さんでは今、旬の牡蠣や白子が人気で、日本酒もその時期のものを酒屋さんから仕入れているそうです。次回はしっぽり飲みに来ます!と心に決め、お店を出ました。
店名:三善寿司
住所:品川区平塚2-17-12
TEL:03-3782-3343
営業時間:11:15~14:00/17:00~22:00
※『三陸帆立と若布の柳川風』は夜の時間帯のみ提供
店休日:月曜日
最後に伺ったのは「らーめん えにし」。戸越銀座駅から商栄会エリアを少し進むと左手に見えてきます。2階にあるお店で外から続く階段を上ります。看板も可愛く、カフェのような雰囲気で女性も入りやすいです。
入ってすぐに券売機があり、こちらで食券を買うシステム。こちらもランチタイムで店内には多くのお客さんがいらっしゃいました。こちらでは通常のラーメンに『三陸・常磐うみうまフェアスペシャルトッピング』として3種の具を用意。1つは青森県にある丸石沼田商店の『最上品焼きちくわ』200円(税込)、2つ目は宮城県産の『極上“牡蠣の潮煮”』200円(税込)、3つ目は宮城県産の『極上“ほやの潮煮”』です。そしてこの3種『全部のせ』を500円(税込)でも提供しています。ラーメンのベースは醤油か塩。季節限定ですだちのスーラータンやきのこの和風麻婆麺などもありました。チャーシューも美味しそうでしたが、今回はお腹と相談してシンプルな「素(すっぴん)700円(税込)」を。店員さんおすすめの塩ラーメンに『三陸・常磐うみうまフェアスペシャルトッピング』の『全部のせ』を提供いただきました。
トッピングは別皿で提供されます。個人的にラーメンのトッピングとして馴染みのない組み合わせ。果たしてラーメンと合うのだろうか…なんてことを考えながらラーメンに乗せていきます。
いざ実食!「うまい…!」鶏ガラと煮干しやサバ節で作られたコクのあるラーメンスープが三陸・常磐の海の幸と見事にマリアージュ。牡蠣やほやの磯の風味と魚介系のスープがお互いを引き立て合っています。肉厚で柔らかいほやとぷりぷりの牡蠣。ちくわもいつも食べているちくわではない!ずっしりと弾力があり、うまさが詰まっています。また、歯切れのいいツルツルしこしこ麺に箸が止まりません。
ラーメンにこのトッピングはありだ!そんな発見と共に考案した店主さんにお話を伺うと、
「このトッピングは当然合うと確信していた。私が宮城県出身で、宮城でほやは馴染み深い食材で、相性がいいのはイメージできていた。東京ではあまり馴染みのないほやをこの機会に食べてもらえたらありがたい」と思いを語っていました。
こちらのトッピングは1日10食出るほどの好評ぶり。通常のラーメンに“うみうま”がコラボして新たな発見が味わえるのもこのフェアの醍醐味ですね!
店名:らーめんえにし
住所:品川区平塚2—18-8 フジイビル2階
TEL:03-3788-5624
営業時間:〈水・木・金〉11:00~14:30/17:00~21:00、〈土・日・祝〉11:00~17:00
店休日:月曜日、火曜日
今回は3店舗訪問させていただきましたが、三陸・常磐の海の恵みをたっぷりと堪能することができました。他にもまだまだ商店街内の参加店舗が趣向を凝らした魅力的なメニューの提供や物販が行われています。下町情緒あふれる商店街をぶらぶらと歩くのも楽しいですし、お店の方も温かく親しみやすいので期間中にまた足を運びたくなりました。今回のフェアでは、対象商品をお買い上げごとにもらえるスタンプを3つ集めると素敵なプレゼントが当たるキャンペーンや、週末限定でキッチンカーが登場するミニマルシェも開催しています。週末に訪れるのもまた違った賑わいがあり楽しそう。気になる方は特設サイトをチェックしてみてくださいね!
『三陸・常磐うみうまフェアin戸越銀座商店街』概要
期間:2023年11月1日(水)~11月30日(木)
参加店舗数:戸越商店街内30店舗
URL:https://umiuma.jp/lp/fair_ginza2023/