韓国を代表する自動車メーカーのHyundai Moter Companyと、世界約200か所に高級コンドミニアムを擁するヒルトングランドバケーションズが「国境を越えたZEV体験の提案と潜在カスタマー発掘に向けた協業」に合意。それに向けたパートナーシップ締結式が7月2日に東京・お台場のヒルトン東京お台場で開催されました。会場では、両者の代表者が締結書に署名を交わし、ハワイを訪れる日本からの旅行客に向けた「Hyundai Mobility Passport in Kona」を皮切りに始動する本取り組みへの意気込みが語られました。
世界的企業2社が日本からのハワイ来訪者向けプログラムから協業をスタート
今も昔も日本人の憧れの旅行地であり続けるハワイ。その人気のディスティネーションにおける日本からの旅行客向けプログラムから始まる今回の協業では、ZEV(ゼロエミッションビークル)を用いた体験をはじめ、「両社が提供するプレミアムな顧客体験の提案」「新しいビジネスチャンスの模索」「ハワイをはじめとする観光地でのサステナブルツーリズムの強化」の3つを軸に、各領域で関連協業モデルの本格的展開を進めていくといいます。
この日の締結式には、Hyundai Moter Company(以下、ヒョンデ)副社長のジョン・ユソク氏、ヒルトングランドバケーションズ(以下、ヒルトン)シニアバイスプレジデントのジェフ・バーニアー氏ら、両社の代表者が出席。
ヒョンデを代表して登壇したユソク氏は、「今回、タイムシェア業界のグローバルリーダーであるヒルトンとの新しいコラボレーションを発表できることを大変嬉しく思います」と今回の合意に対する喜びを披露。その上で、「Progress for Humanity」というブランドビジョンのもと行ってきた日本初となる自動車のオンライン販売や、ユーザーと同社製品とのタッチポイントとなるカスタマーエクスペリエンスセンター横浜の設置といった、2022年の日本再進出後の取り組みに触れつつ、「今回の協業において、旅先でのEV体験を提供することを通じて日本でのプレゼンスをさらに強化していきたい」と述べました。
一方、同じく挨拶に立ったヒルトンのバニーアー氏は、「我々は優れた成長を加速させるコラボレーションとイノベーションの力を信じています。最高の体験を提供することで、この新たな関係は、地理的な面でも、優れたサービスの提供という面でも、我々の姿勢を表すものになります」とした上で、「ヒョンデとのコラボレーションでは、お互いの強みを活かしながら、比類なき体験をお客様に提供していきます」と意気込みをコメント。その後、両者で締結書に署名を交わし、国境を越えた画期的なパートナーシップが結ばれました。
サステナブルへの高い意識でつながるヒョンデとヒルトン
サステナブルなEV体験を通じて持続可能なモビリティを先導する企業であるヒョンデと、世界の旅行客に新しいバケーションスタイルと優れた体験を提供し、環境にやさしくサステナブルな旅を提案することを掲げているヒルトン。今回のパートナーシップのきっかけには、そうしたお互いのブランドビジョンの共鳴があったといいます。
そして、伝統的な人気観光地であり、環境への意識が高く、近年電気自動車の利用拡大が著しいハワイをこの協業における最初の舞台に選定。既にヒョンデの日本法人では、今年の4月からオアフ島の一部地域で同社の車を体験できる「Hyundai Mobility Passport」を展開している。ヒルトンとの協業の一環として、この夏からは本取り組みを「Hyundai Mobility Passport in Kona」として強化・拡大し、コンパクトSUV「KONA」やクロスオーバーEV「IONIQ 5」によるEV体験プログラムの提供を予定。「日本ではEVへの馴染みがまだ薄いが、日本の方々にEVでハワイの自然を走っていただき、持続可能性感じる体験を持ち帰っていただきたい」とユソク氏は期待を語ります。
この日の会場には「IONIQ 5」の実車が展示され、マスコミ関係などの来場者がコックピット周りや居住性を体験する機会にもなりました。なお、今回の協業は、まずは日本のコンシューマー向けに展開されますが、EVの需要を考慮しながら、将来的には別の地域での展開を計画していくとのこと。ハワイを訪れたら、ぜひ一度、ヒョンデが誇る最先端のEVを体験してみては?
【ヒョンデ公式サイト】
https://www.hyundai.com/jp/
【ヒルトングランドバケーションズ公式サイト】
https://www.hgvc.co.jp/