近年、男性の美容への関心は急速に高まり、2024年の男性化粧品市場は497億円(前年比114.8%)に達し、2019年比で約1.8倍に拡大するなど、大きな成長を遂げています。この流れを受け、プロの現場による実践的な教育を提供する「バンタン渋谷美容学院」は、2026年度より本格的に共学化することを発表しました。
その発表を記念して2025年11月5日(水)、同学院の名誉学院長を務めるMEGUMIさんが、美容業界に興味を持つ男子高校生に向けた初の特別出張ビューティ授業を開催。「偏見を超えた自己表現」をテーマに、自身の経験に基づいた熱いメッセージを送りました。

MEGUMIさんプロフィール
1981年生まれ、岡山県倉敷市出身。バラエティー番組や雑誌などを中心に活動。その後、映画やドラマ、舞台などへ活躍の場を広げ、2020年には、映画「台風家族」「ひとよ」の2作品で、その演技が評価され、第62回ブルーリボン賞助演女優賞を受賞。現在は個人事務所や金沢に店を構えるカフェ「たもん」の経営も担う。1,000以上の美容法を試した中からほんとに効いたものだけを厳選紹介した美容本『キレイはこれでつくれます』はベストセラーに。
やりたいことを実現するための3つのプロセス
授業の冒頭でMEGUMIさんは、グラビアアイドルから俳優、実業家へとキャリアを広げる中で直面した偏見や固定観念とどう向き合ってきたかを語り、夢を叶えるための具体的な「3つのプロセス」を学生たちに伝えました。

1.自分のやりたいことを知ろう
「今って、携帯を開けばたくさんの情報が入ってきて、自分って何がしたいんだっけ?と分からなくなってしまう。でも、時間を忘れて没頭していることが、本当に好きなことなんです」とMEGUMIさん。好きではないことを続ける苦労に触れ、「やっぱり好きなことじゃないと頑張れない。まずは自分が時間を忘れるくらい好きなこと、没頭できることをちゃんと認識して、携帯にメモしておくことが大事」と、自分自身と向き合うことの重要性を説きました。
2.自分の夢をビジュアル化してみよう
次にMEGUMIさんが挙げたのは、夢を具体的に形にすること。「夢って、自分の夢のくせに結構忘れちゃうんですよ」と語り、自身が毎年正月に3日間かけて作成するという「恵事業計画書」のエピソードを披露。「やりたいことを書き出したり、コラージュを作ったりして、常に目に見えるようにしておく。そうすれば、忘れそうになっても立ち返ることができるんです」と、夢を可視化することの効果を伝えました。
3.自分のやりたいことを声に出してみよう
最後のプロセスとして、「人に言うこと」のパワーを強調しました。「自分のやりたいことや夢は、人が運んできてくれる。だから、恥ずかしがらずに言うことが大事」と語ります。しかし、夢を語ることで否定的な意見に直面することもあるとし、「『そんなの難しいよ』と言う人もいる。でも、それはあなたたちの足元を止めるような罠なので、絶対に負けないでほしい。新しいことをやろうとしている証拠だから」と、学生たちに力強いエールを送りました。
夢に向かう一歩を後押し! 学生からの宣言と質疑応答

授業の後半では、参加した学生たちが前に立ち、「やること宣言」を行いました。「メイクアップアーティストを目指しているけど、周りに否定されることを恐れて言えなかった。これからは夢をアピールしていきたい」「メンズサロンを立ち上げたいので、SNSで情報発信をして知名度をつけたい」など、等身大の力強い宣言が続きました。
そして、学生からのリアルな悩みにもMEGUMIさんはが一つひとつ丁寧に答えていきました。

「どんな業界でも人気になる人は?」という質問には、「挨拶がちゃんとできて、人柄で好かれる人。どんなに才能があっても、怖い人とはもう会いたくないってなっちゃうから」と、人間性の重要性を説きました。
また、「自分らしさを出すにはどうしたら良いか?」という問いには、「流行りに乗るよりも、自分の中に湧き上がる本当に好きなものを空間に反映させている人は格好いい。そのためには、やっぱり自分の好きなものを突き詰める必要がある」とアドバイス。
「モチベーションが上がらない時はどうすればいいか」という悩みには、「自分のヒーローを作って気持ちを奮い立たせるのがおすすめです。私にとってのICHIROさんや安藤忠雄さんのように、生き様がかっこいいと思える人を見つけておくと、その人のインタビュー動画を見るだけで元気になれる。モチベーションが下がるのは誰にでもあることだから、『自分はダメ』だと思わないで」と、優しく寄り添いました。
今回の特別授業は、美容業界という新たなフィールドに足を踏み入れようとする男子学生たちにとって、固定観念という壁を乗り越え、自分らしく夢を追いかけるための大きな一歩となりました。MEGUMIさんの熱い言葉と実践的なアドバイスは、彼らの背中を力強く押し、業界の未来をさらに明るく照らすものとなったことでしょう。バンタンが推し進める共学化は、性別に関係なく誰もが輝ける美容業界の未来への期待を一層高めていくはずです。